私が子供の頃の60年代後半から70年代前半、憧れたヒーローはウルトラマンでした。物心ついたくらいに初代のウルトラマンの放映が始まり、初代ウルトラマンやウルトラセブンは再放送で何回も何回も見ていました。学校ではよくウルトラマンごっこしていたように思います。小学校3年生だった1971年、ウルトラマンシリーズが再開された時には感激し、放映される金曜日は夜7時までに夕飯を済ませ、1分1秒たりとも見逃さぬようそれこそ食い入るように見ていました。
今回はウルトラマンに関係する書籍2冊を紹介します。
- 作者: ウルトラマンタロウ,和智正喜
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2013/11/20
- メディア: 新書
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冒頭にウルトラマンタロウさんは、以下のように語っています。
美しい自然に恵まれていること。
小さな国土だけれど大勢の者たちが身を寄せ合い、暮らしていること。
素晴らしい発明をし、同時に、時に愚かしい選択もしてしまうこと。’
愛し合い、憎しみ合うこと。
だから、私たちは、君たちのことが好きだ。
ウルトラマンが登場して半世紀余り、私たちも日本人の気質もも随分変わってしまったと思いますが、これからもウルトラマンに愛される日本であり続けたいものですね。
ウルトラマンが泣いている――円谷プロの失敗 (講談社現代新書)
- 作者: 円谷英明
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/06/18
- メディア: 新書
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ウルトラマンが泣いている―今にして思えば、現実の世界でウルトラマンを悲劇のヒーローにしてしまったのは、我々円谷一族の独善か、驕りだったのでしょう。
本書で述べられた円谷プロの経営体質の杜撰さは弁解の余地はありませんが、いい作品を作るためコストに常に悩まされるトップの苦悩は製造現場で働く自分には他人事とは思えず、納得できるところもありました。
円谷プロは現在大手玩具メーカーバンダイとパチンコ機器製造メーカーのフィールズが主要株主で、現在はフィールズの子会社になっています。経営のごたごたに負けずに常に子供たちのヒーローであり続けたウルトラマン、これからも未来永劫ヒーローであり続け、子供たちの夢を壊さないようしてもらいたい―それが円谷英明さんがこの本に託した願いだったかもしれません。