Kitajskaya’s Raccomandazione

このブログでは、私、Kitajskayaが気になったモノを紹介します。私の嗜好はかなり偏っているので、かなりマニアックなものなると思います。また気まぐれなので、更新はまちまちになると思います。 Raccomandazioneとは、イタリア語で「おすすめ」という意味です。

恋は雨上がりのように

恋は雨上がりのように
 

  

 

  久しぶりにブログの更新となりました。前の記事にもそんなことを書いたような気がしますが・・・。

 今回紹介するのは 2018年5月に公開された東宝映画‟恋は雨上りのように”のDVD及びAMAZONのPrime Videoです。‟恋は雨上りのように”はもともとは眉月じゅんさんの漫画で、2014年に月間ビックコミック・スピリッツに連載後、たちまち話題になり、2018年1月にフジテレビでアニメ化され、同年5月に映画化されています。

 あらすじはアキレス腱のケガで陸上のスプリンターの夢を絶たれて高校2年生 橘 あきらは偶然入ったファミレスで放心しているところに、偶然入ったファミレス「cafeレストラン ガーデンで店長の近藤正巳に優しく声をかけられます。それをきっかけにあきらは、バツイチ子持ちの45歳の近藤にほのかな恋心をいだきつつ「cafeレストラン ガーデンでのバイトを始めます。真っ直ぐすぎる17歳の女子高生と冴えない45歳の中年男性の恋模様を「」をバックに描いた恋愛映画の傑作と言えます。  

 


「恋は雨上がりのように」予告

 

  この映画が傑作といえる由縁はやはりキャスティングの妙にあると思います。主人公の橘 あきらを演じたのは若手の実力俳優の小松菜奈さん。小松さんの高い演技力とともに、目力の強さはストーリーを展開する上での鍵となっています。小松さんの大人びた風貌にかかわらず、乙女ティックな少女を演じるギャップは純真でまっすぐな乙女心をうまく表現して、視ていてとても感動しました。

 あきらが恋するファミレスの店長役には、今や国民的な俳優と言っていい大泉洋さん。大泉さんのコミカルな演技は定評がありますが、今回は冴えない中年を見事に演じ切っています。映画の中で店長の近藤が「45歳、夢も希望も何にもない空っぽの中年なんだよ、僕は・・・。」というセリフがありますが、実感がこもっていて、近藤よりも10歳以上に年齢が入っている私にとっては身に染みる一言でした。

 映画の中での小松さんと大泉さんの掛け合いも秀悦でした。17歳と45歳の年の離れた男女のちょっとした会話や仕草、積極的な女子高生と消極的な中年男性のコミカルな言い回しは視ていて、とても微笑ましい、思わずクスッと笑いを誘います。

 さらにこの映画では脇を固める俳優陣も豪華です。あきらの陸上部の友人にこれも若手実力俳優の清野菜名さん、ファミレスのアルバイトのコック役に若手の有望株の磯村勇斗さん、ファミレスのアルバイトのウエイトレス役にCMでおなじみの松本穂香さん、同じくファミレスの年配のウエイトレス役にコミカルな演技が定評のベテラン俳優の濱田マリさん、近藤の大学時代の友人で人気作家の九条ちひろ役にこちらも実力派人気俳優の戸次重幸さん、あきらの母親役に実力派人気女優の吉田羊さん。このうち大泉さんと戸次さんは私生活でも大学が一緒だったこともあり、息もぴったし合っていて、社会人になってからの友人関係が見事に描かれていました。

 この映画は「挫折」ということがもう一つのテーマになっていると思います。主人公のあきらはアキレス腱のケガで陸上を断念する挫折を味わっていますが、近藤の方も好きな文学で大成できず、学生時代の友人は有名作家でなったこともあり、自分の夢を諦めきれず、だらだらと生活を過ごし、挙句には妻子に捨てられてしまいます。

 そうした「傷心」を持った二人が出会い、「恋愛」感情を通して、挫折を味わったものだからこそ理解できることや教えられることもあり、そして互いが思いやり真摯に生きることの大切さを教えてくれる映画であると言えます。そういった意味では青春映画ではなく、むしろ私のような、草臥れた中年に希望を与え、これからの半生にエールを贈ってくれる素晴らしい映画だと思います。

 

参照:Wikipedia 恋は雨上がりのように、小松奈々、大泉洋

 

お恥ずかしい文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。

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